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「神戸みなとさんぽ」001~神戸港の端っこはどこ?!~

2024.03.15
  • 神戸みなとさんぽ

「神戸みなとさんぽ」001~神戸港の端っこはどこ?!~

【神戸みなとさんぽ】では、新人であり「神戸港初心者」の私が、

日々仕事をする中で気になった物事を取材してお届けしていきます。

配属後間もなく渡された「神戸港便覧」。

広げると、神戸港の大きな地図。

興味深く眺めていると、明石海峡大橋が載っていないことに気が付きました。

神戸港の端っこは、神戸市の端っこではないのか?

今回は、この疑問の解決を目指します!

※こちらの記事は2023年夏に発行された『港の風~神戸港からのたより』に掲載されています。

 

最大の謎 【神戸港の西端】

ネットの情報によると、神戸港の西端は須磨区を流れる堺川河口とのこと。

とにもかくにも現地調査!





なんと!堺川はちょうど垂水区と須磨区の区境であったことが判明!



海に目を向けてみましたが、変わったものは何もなし。穏やかな須磨の海です。



辺りを歩いていると、思わせぶりな石碑を発見!

「摂津播磨国境堺川…⁉」

 

現地調査の結果、この地が昔から何らかの境目として機能してきていることが分かりました。

歴史をたどれば神戸港の西端がここである理由をつかめそうです!

 

追加調査の結果、1948年に神戸港の西端が「妙法寺川河口」となり、

1957年に「堺川河口」となったことが分かりました。

 

この9年間で何が起きたのか…

私ではお手上げ状態になってしまったため、

神戸市港湾局港湾計画課さんに教えていただきました。

 

神戸市港湾局港湾計画課 髙橋さんに聞きました!

 

(髙)妙法寺川から堺川までの港域拡張には下記の理由が挙げられます。

  • 当時、複数の港湾施設が港湾区域外にはみ出す状態にあったこと。

  • 神戸港の西からくる漂砂による港の理塞という問題があり、


一元的な管理を行う必要があったこと。

  • 当時、計画中であった須磨ヨットハーバーを港域内に入れたかった。(お金の事情で…)


 

(井)港湾施設がある場所、作る場所に合わせて港の端っこを設定したということですね!

 

ちなみに、、、【神戸港の東端】

神戸港の東端については非常に簡単!

神戸市と芦屋市の市境がそのまま神戸港の東端となっていました。

 

意外と気に留めることのない神戸港の端っこ。歴史をさかのぼって調査する中で、神戸港のこれまでの進化に触れられる、非常に勉強になるトピックでした!